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ハイノキをシンボルツリーにすると後悔する?よくある失敗と育て方のコツを解説

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庭にハイノキを植えたことで、後悔している方が多いのをご存じですか。庭木の王様と呼ばれるハイノキ。その美しい樹形と四季折々の表情は、多くの人の心を惹きつけます。

しかし、ハイノキをシンボルツリーとして迎える前に知っておきたいことがあるのです。

今回は、ハイノキをシンボルツリーにする際によくある失敗とその対策、そしてハイノキを元気に育てるためのコツを詳しく解説します。

ハイノキの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

この記事を読んで分かること
  • ハイノキの特徴と魅力
  • ハイノキをシンボルツリーにしたときの後悔ポイント
  • 他のシンボルツリーと比較
  • ハイノキの育て方と手入れのコツ

 

 

ハイノキとはどんな木?特徴と魅力

ハイノキとは、日本の庭園で人気の高い常緑樹で、高さ5〜10メートルまで成長する中型のシンボルツリーのこと。

濃い緑色の光沢のある葉が特徴で、春には白い小さな花を咲かせ、秋には紫黒色の実をつけます。
樹形は整った円錐形となり、剪定にも耐性があるため、庭木として扱いやすいです。

価格は、樹高2メートルのもので約2.5万〜3万円と、シンボルツリーとしては中〜高価格帯です。成長は比較的遅く、年間20〜30センチメートルほどしか伸びません。

 

庭木としての人気の理由

ハイノキが庭木として支持されている理由は、主に3つあります。


第一に、年間を通して美しい濃緑の葉を保てること。

この特徴により、日本庭園に調和する上品な雰囲気を演出できるのです。特に和風住宅や和モダン住宅のエントランス周りでは、その存在感が際立ちます。


第二に、剪定への耐性が高く、自由な形に仕立てやすいこと。

ハイノキは比較的成長が遅いため剪定の頻度が少なく、樹形を維持しやすいというメリットがあります。
玄関アプローチのシンボルツリーとして人気が高く、特に2〜3メートルの樹高に管理することで、建物とのバランスの取れた景観を作り出せます。


第三に、寒さに強く、日陰にもある程度耐えられるため、さまざまな環境条件で育てやすいこと。

特に、以下のような方に好まれています。

好まれるポイント

・和風の庭づくりを目指している方
・長期的な維持管理を考えている方
・上品で落ち着いた雰囲気を求めている方
・オールシーズンで緑を楽しみたい方

 

ハイノキをシンボルツリーにしたときの後悔ポイント

ハイノキをシンボルツリーとして選ぶ際には、いくつかの重要な注意点があります。
以下の表は、主な後悔ポイントとその深刻度です。

項目 深刻度(5段階) 発生頻度 対策可能性
価格 4
環境適応 3
害虫被害 3
維持管理 4
香り 2
花粉 2

※上記の数字は周辺環境やハイノキの状態で変動します。目安程度でお考えください。

 

これらの後悔ポイントは、事前に十分な理解と対策を行うことで、回避または軽減できる場合が多いです。
しかし、特に価格と維持管理の面では、長期的な計画と覚悟が必要となります。
それぞれの後悔ポイントについて、以下で詳しく解説していきます。

 

後悔ポイント①:価格が高い

ハイノキの価格は、シンボルツリーの中でも比較的高価な部類に入ります。
初期費用から維持費用まで、具体的な費用を見ていきましょう。

【ハイノキの費用詳細(10年間の試算)】

項目 内訳 費用
初期費用 樹木代(2m) 2.5万円~
植え付け工事 5〜8万円
土壌改良 2〜3万円
年間維持費 剪定(年2回) 2〜3万円
肥料・薬剤 1万円程度
害虫対策 1〜2万円
10年間の総コスト試算 約25〜35万円

この価格帯は、同じようなサイズのイロハモミジやシマトネリコと比べると、1.5〜2倍ほど高額となっています。
ただし、長寿命で樹形が整いやすいため、長期的な価値を考えると決して割高というわけではありません。

価格を抑えるためのポイントとしては、以下の方法があります。

・植栽時の樹高を1.5〜2m程度に抑える
・剪定を年1回に減らし、自身で簡単な手入れを行う
・複数の業者から見積もりを取り、適正価格を見極める

 

後悔ポイント②:日光に当てすぎたり水はけが悪いと枯れる

ハイノキは環境条件に敏感で、特に植え付け後2〜3年は注意が必要です。
以下のチェックリストを参考に、ご自宅の庭の環境を確認してみましょう。

 

以下の条件が揃っていれば、問題ないといえます。

【環境条件チェックリスト】
・1日2時間以上の日光が当たる
・土がサラサラしている
・雨が降った後24時間以内に水が引く
・風通しが良い

 

しかし、以下の項目が当てはまる場合は注意が必要です。

注意点
・直射日光に晒され続ける場所にしか植えられない
・粘土質の土壌
・雨水が若干溜まりやすい
・建物の北側

 

また、ご自宅の庭が次のチェック項目に当てはまる場合、ハイノキを植えるのはNGです。

NGチェックリスト
・終日日陰になる
・水はけが極端に悪い
・強風が直接当たる
・地下水位が高い

 

特に水はけの悪さは致命的で、根腐れを引き起こす主な原因となります。
植え付け前に必ず排水テストを行い、必要に応じて土壌改良や排水対策を行うことが重要です。
地面に直径30cm、深さ30cmの穴を掘り、水を満たして2時間以内に水が引かない場合は、排水対策が必須となります。

 

後悔ポイント③:害虫対策が必要

ハイノキには、カイガラムシやハマキムシなどの害虫が付きやすいという特徴があります。
効果的な対策のために、年間の防除スケジュールを把握しておきましょう。

 

【害虫対策年間スケジュール】

季節 害虫 対策 その他
3~5月 カイガラムシ 発生チェック、予防的な殺虫剤散布 新芽の観察
6~8月 ハマキムシ 発生監視、薬剤散布(必要に応じて) 葉の状態確認
9~11月 カイガラムシ 第二世代対策、落葉の清掃 冬季前の予防散布

 

多くの害虫は冬眠するため、冬に特別な対策は不要です。
12~2月の間は害虫が活動せず、卵や幼虫の状態で冬を越します。
そのため、自然と数が減るケースが多いのです。

 

これらの基本的な観察と予防散布は自身で行えますが、大規模な発生時や高いところの処置は専門業者へ依頼するのがおすすめです。
年間の防除費用は、自分で行う場合で1万円程度、業者依頼の場合で3〜4万円程度を見込んでおきましょう。

 

後悔ポイント④:成長が遅く維持コストかかる

ハイノキは成長が遅い樹木で、理想的な樹形になるまでには相当な時間と手間がかかります。
以下の表で、成長と維持管理の目安をご確認ください。

 

【成長予測と維持管理スケジュール】

年数 成長量 主な作業 維持費用
1年目 15~20cm 水やり(夏季は毎日)、支柱の点検(月1回)、病害虫の観察(週1回) 2~3万円
3年目 20~25cm 水やり(週2~3回)、剪定(年2回)、病害虫対策 3~4万円
5年目以降 25~30cm 水やり(週1~2回)、剪定(年2回)、病害虫対策、肥料(年2回) 4~5万円

 

手間とコストを抑えたい方は、以下の方法を参考にしてみてください。

・植栽時に成長した個体を選び、大きな成長を必要としない計画を立てる
・自動潅水システムを導入し、水やりの手間を削減する
・基本的な剪定は自身で行い、大規模な剪定のみプロに依頼する
・病害虫の早期発見に努め、被害が大きくなる前に対処する

これらの対策は、美しい庭を長く保つための基本的な考え方です。
ご自身のライフスタイルや庭の規模に合わせて、最適な組み合わせを見つけていきましょう。

 

後悔ポイント⑤:独特の香りがある

ハイノキの香りは、特に葉を触ったときや剪定時に強く感じられます。この香りの特徴と影響について、詳しく説明していきます。

 

【ハイノキの香り評価】

評価項目 詳細
香りの強さ 至近距離(1m以内):強い
2~3m:中程度
4m以上:ほぼ感じない
季節による変化 春:やや強い(新芽の時期)
夏:強い(特に剪定時)
秋:中程度
冬:弱い

距離によって感じ方が大きく変化するハイノキの香り。
至近距離では非常に強く香りを感じますが、距離が離れるとほとんど感じられなくなります。

 

また、香りの特徴については以下の通りです。

香りの特徴
生薬のような独特の香り
土っぽさと青臭さが混ざった香り
剪定直後は特に強く感じられる

ハイノキの香りについては「許容できる」と感じる方と「気になる」と感じる方の個人差が大きいため、植栽前に実際の樹木で香りを確認することをおすすめします。
特に玄関周りや窓際に植栽する場合は、香りの影響について真剣に考慮しましょう。

 

後悔ポイント⑥:花粉を放出する

ハイノキは春に開花し、花粉を飛散させます。
アレルギーをお持ちの方は、以下の情報を参考に植栽を検討してください。

【花粉の影響度】

評価項目 詳細
距離による影響 1m以内:強
1~3m:中
3m以上:弱
アレルギー症状別の注意度 軽度:通常問題なし
中度:植栽位置の考慮が必要
重度:植栽を推奨しない

ハイノキの花粉は、距離が近いほど影響を受けやすいです。
アレルギー体質の方や花粉症の方は、適切な対策を行いましょう。
上記は一般的な目安ですが、個人の体質や症状によって異なる場合があるため注意が必要です。

 

対策可能な範囲
開花前の剪定で花芽を調整
窓から離して植栽
防風ネットの設置
飛散時期の掃除徹底

特に注意が必要なのは、開花期間(4〜5月)です。
この時期は以下の対策を講じることで、花粉の影響を最小限に抑えることができます。

・定期的な清掃
・窓の開閉時間の調整
・エアコンフィルターの清掃頻度を上げる
・必要に応じて防花粉ネットの設置

開花期には、定期的な清掃や窓の開閉時間の調整など、花粉対策を徹底しましょう。
窓を閉め切った状態での生活や、空気清浄機の活用も効果的です。

 

 

【感じるから始まる。植栽と庭の調和空間】

 

2000坪の広大な敷地で、あなたの庭に相応しい植物との出会いを。

経験豊富なプランナーが共に、四季を通じて心癒される空間をご提案します。

実物を見て、触れて、感じて選べる。それが私たちの庭づくりです。

 

まずは、無料でお庭の悩みを相談してみる

 

 

 

他のシンボルツリーと比較

ハイノキと他のシンボルツリーを比較することで、その特徴がより明確になります。
以下の表で、主要なシンボルツリーとの違いを確認していきましょう。

 

【シンボルツリー比較表】

樹種 初心者向け 手間重視 見栄え重視 コスト重視 メリット デメリット
ハイノキ 3 2 5 2 上品な樹形、常緑で年中緑を楽しめる、剪定で形を整えやすい 価格が高い、害虫対策が必要、成長が遅い
シマトネリコ 4 4 4 4 比較的安価、成長が早い、病害虫が少ない 寒さに弱い、根が張りやすい、葉が散りやすい
ヤマボウシ 4 3 5 3 花が美しい、紅葉も楽しめる、日本庭園に合う 病気になりやすい、乾燥に弱い、実が落ちる

※上記の数字は周辺環境やハイノキの状態で変動します。目安程度でお考えください。

 

この比較から、ハイノキは特に「見栄え重視」の方に適していることがわかります。
和風庭園や格式のある外構を目指す方、長期的な景観の価値を重視する方には、特におすすめの選択肢なのです。

 

ハイノキの育て方と手入れのコツ

ハイノキの育成は、基本的な管理さえしっかり行えば、それほど難しくありません。
以下の表で、管理作業の重要度と難易度を確認していきましょう。

 

【管理作業の重要度と難易度】

作業内容 重要度 難易度 失敗リスク 致命的度
水やり 必須 初心者可
剪定 必須 要注意
肥料 推奨 初心者可
病害虫対策 必須 要注意

特に注意が必要なのは、植え付け後1年間の水やり管理です。
この時期を乗り切れば、その後の管理は比較的容易になります。
ただし、強剪定や病害虫の大規模発生時は、専門家に相談することをおすすめします。

 

日当たり・水やりの基本

ハイノキの育成で最も重要なのは、適切な日当たりと水やり管理です。
以下の季節別カレンダーを参考に、計画的な管理を行いましょう。

 

【季節別管理カレンダー】

季節 必ずやること 余裕があればやること
春(3~5月) 週2回の水やり、新芽の観察、土の乾燥確認 追肥(3月)、支柱の点検、軽剪定
夏(6~8月) 朝夕の水やり(特に真夏)、葉の観察、害虫チェック 打ち水、遮光対策、追肥(7月)
秋(9~11月) 週2回の水やり、病害虫チェック、剪定 落葉清掃、寒冷対策準備、支柱調整
冬(12~2月) 月2-3回の水やり、寒風害対策、積雪対策 踏圧防止、剪定、病害虫の越冬対策

特に夏季の水やりは重要で、土の表面が乾いていたら必ず水やりを行わなければいけません。
朝と夕方の涼しい時間帯に、鉢植えの場合は鉢底から水が流れ出るまで、地植えの場合は土が十分に湿る程度まで水を与えましょう。

 

害虫・病気対策

ハイノキの病害虫対策は、予防が最も重要です。
以下の年間スケジュールに従って、計画的な管理を行いましょう。

 

【病害虫対策スケジュール】

季節 予防対策(必須) 観察項目(推奨) 発生時の対処(軽度) 発生時の対処(重度※業者対応推奨) 特に注意すべき病害虫
春(3~5月) 春季の殺虫剤散布(3月下旬) 葉の変色や変形、新芽の状態、カイガラムシの有無、枝の異常 害虫の手取り、部分的な薬剤散布、被害部分の剪定 全体的な薬剤散布、樹勢回復処置、土壌改良 カイガラムシ、ハマキムシ
夏(6~8月) 梅雨前の殺菌剤散布(5月下旬) 葉の変色や変形、新芽の状態、カイガラムシの有無、枝の異常 害虫の手取り、部分的な薬剤散布、被害部分の剪定 全体的な薬剤散布、樹勢回復処置、土壌改良 カイガラムシ、ハマキムシ、うどんこ病
秋(9~11月) 秋季の予防散布(9月下旬) 葉の変色や変形、新芽の状態、カイガラムシの有無、枝の異常 害虫の手取り、部分的な薬剤散布、被害部分の剪定 全体的な薬剤散布、樹勢回復処置、土壌改良 カイガラムシ、枝枯病
冬(12~2月) 葉の変色や変形、枝の異常 害虫の手取り、被害部分の剪定 全体的な薬剤散布、樹勢回復処置、土壌改良 枝枯病

 

特に注意が必要な病害虫には以下のようなものがあります。

注意が必要な病害虫

・カイガラムシ:葉や枝に付着し、樹勢を弱らせる
・ハマキムシ:新芽を食害し、生育に影響を与える
・うどんこ病:葉に白い粉状のカビが発生する
・枝枯病:枝が徐々に枯れていく

これらの対策は、早期発見・早期対処が重要です。

定期的な観察を怠らず、異常を感じたらただちに対応することで、大きな被害を防ぐことができます。

 

植栽の配置とサイズ選び

ハイノキの植栽位置とサイズの選択は、長期的な景観づくりの成功を左右する重要な要素です。
庭の広さに応じた、最適な配置プランをご紹介します。

 

【庭の広さ別プラン】

庭の広さ 推奨サイズ(購入時) 最終樹高 適正配置 必要スペース(植栽時) 必要スペース(成長後)
30坪未満 1.5~2m 3~4m 玄関アプローチの片側(シンボルツリー1本のみ) 2m×2m 3m×3m
30~50坪 2~2.5m 4~5m 玄関アプローチの両側(庭のアクセントとして) 2.5m×2.5m 4m×4m
50坪以上 2.5~3m 5~6m メインシンボルツリーとして(複数本の配置も可能) 3m×3m 5m×5m

植栽位置を決める際は、建物との調和も大切です。
特に和風建築との相性が良く、軒下から1.5〜2m程度離して植えることで、風格のある景観を作り出すことができます。
また、将来の成長を考慮し、電線や建物の基礎部分から十分な距離を確保することも忘れないようにしましょう。

 

ハイノキはどんな家におすすめできる?選ぶときのポイント

ハイノキは、特定の条件下で最も魅力を発揮するシンボルツリーです。
以下の評価表を参考に、あなたの環境との相性を確認してください。

 

【環境適性評価表】

項目 評価対象 評価(5段階)
住宅スタイル適性 和風建築 5
和モダン 5
洋風建築 3
モダン建築 4
レトロ建築 4
立地条件適性 市街地 4
郊外 5
海岸部 2
山間部 4
積雪地 3
メンテナンス環境 時間に余裕がある 5
週末のみ可能 3
ほぼ無理 1
予算に余裕 5
節約志向 5

※上記の数字は周辺環境やハイノキの状態で変動します。目安程度でお考えください。

 

特におすすめのケースは

  • 和風・和モダンの外構デザインを目指している
  • 長期的な景観づくりにこだわりたい
  • 定期的なメンテナンスが可能
  • 予算に余裕がある
  • 半日陰で水はけが良好な環境がある

和風・和モダンな庭づくりを目指す方や、長期的に美しい景観を保ちたい方に最適です。
半日陰の涼しい場所と水はけが良く、手入れができる環境であれば、よりハイノキの良さを引き出すことができます。

 

反対に、避けたほうが良いケースは以下の通りです。

  • 短期間での効果を求めている
  • メンテナンスの時間が取れない
  • 予算を抑えたい
  • 日当たりが良すぎて水はけが悪い
  • 潮風の影響を受ける立地

短期間で庭を完成させたい方や、頻繁に手入れをする時間がない方は、他の植物を選ぶ方が良いかもしれません。

 

失敗しないための選び方と注意点

ハイノキを購入する際は、樹木の状態を細かくチェックしなければいけません。
以下のチェックリストを参考に、慎重に選定を進めていきましょう。

 

【購入時チェックリスト】

項目カテゴリ チェック項目
必須確認項目 幹の真直性(曲がりがないか)
葉の密度と色つや
根鉢の状態
病害虫の有無
枝抜けの状況
できれば確認項目 過去の剪定履歴
生育環境の履歴
支柱の必要性
季節ごとの管理方法
同種の成木の状態
参考確認項目 植え替え時期
肥料の種類
土壌の好み
剪定の頻度
薬剤散布の時期

上記の項目を確認することで、ハイノキの生育に最適な環境を整えることができます。

 

また、ハイノキを選ぶ際に特に注意が必要なのは、以下の警告サインです。

警告サイン

・葉の一部が黄色く変色している
・樹皮に傷や病斑がある
・根鉢がゆるんでいる
・枝の一部が枯れている
・新芽の伸びが悪い

上記に当てはまるものは、選ばない方が良いでしょう。

 

植える前の環境準備

 

ハイノキの植え付け成功の鍵は、入念な環境準備にあります。
以下の手順で、適切な植栽環境を整えましょう。

 

【環境準備手順】

分類 項目 詳細作業
必須作業 土壌診断 pH測定、土の硬さチェック、排水性テスト
基盤整備 植え穴の掘削(根鉢の1.5倍)、排水層の設置、土壌改良材の混合
水はけ対策 砂利による暗渠施工、排水勾配の確保、表面排水溝の設置
推奨作業 周辺環境整備 日照条件の確認、風向きの確認、周辺樹木との距離確保
支柱準備 支柱の種類選定、設置位置の確認、結束材の準備
任意作業 景観調整 視線の確保、動線の確認、施工後の管理スペース確保

特に排水対策は重要で、植え付け前に必ず排水テストを実施する必要があります。
植え穴に水を張り、24時間以内に排水されない場合は、追加の排水対策が必須です。

 

最適な配置と配置の工夫

 

ハイノキの配置は、庭全体の景観に大きく影響します。
以下のパターン別プランを参考に、最適な配置を検討しましょう。

 

【配置パターン評価】

理想的な配置
・玄関アプローチの正面
・建物から2m以上離れた場所
・半日陰の涼しい環境
排水の良い微高地のメリット:存在感が際立つ、維持管理がしやすい
成長に適した環境のデメリット:広いスペースが必要、初期費用が高い

上記のように配置することで、ハイノキの美しさを最大限に引き出すことができます。
玄関アプローチの正面に配置すれば、家の顔として存在感を示し、訪れる人を迎えてくれることでしょう。

 

許容できる配置
・建物の東西面
・アプローチ脇
・部分的に日陰になる場所のメリット:スペースを有効活用できる
・設置コストを抑えた場合のデメリット:やや成長が遅い、こまめな管理が必要

上記のような場所への配置も可能です。
建物の東西面やアプローチ脇は、日照時間が短いですが、ハイノキは日陰に強い植物なので、スペースを有効活用できます。

 

避けるべき配置
・建物の北面
・排水の悪い低地
・強風が当たる場所
・電線の真下(生育不良のリスク、維持管理が困難、将来的な問題発生)

上記のような場所は、ハイノキの生育に適していません。
これらの場所を避けることで、ハイノキを健やかに育てることができます。

 

まとめ

ハイノキをシンボルツリーとして選んで後悔しないためのポイントは、以下の通りです。

 

こんな方におすすめ
  • 和風・和モダンの庭づくりを目指している
  • じっくりと庭木を育てる余裕がある
  • 品格のある景観づくりにこだわりたい
  • 適切な維持管理ができる環境がある
  • 長期的な価値を重視している
ハイノキは、和風・和モダンな庭づくりにこだわり、じっくりと庭木を育てたい方におすすめの常緑樹です。生長がゆっくりで樹形が美しいことから、庭に品格を与え、長期的に美しい景観を保ちます。

 

こんな方は避けたほうがよい
  • 短期間での効果を求めている
  • 維持管理の時間・コストを抑えたい
  • 日当たりや水はけが悪い環境である
  • 早期の完成を目指している
  • 管理に時間を割けない
ハイノキは、適切な環境と管理があれば、長年にわたって庭の価値を高める素晴らしいシンボルツリーとなります。
しかし、それには相応の覚悟と準備が必要です。
この記事で解説した内容を参考に、ご自身の環境に適しているか、十分に検討されたうえで選択してみてくださいね。

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